築15年の集合住宅で、長年にわたる漏水問題に悩まされていたオーナー様。大規模修繕工事で屋上やルーフバルコニーの防水改修、外壁のシーリング、タイル張替えなど、総合的な対策を実施されました。しかし、期待に反して漏水は止まりませんでした。このような状況を受けて、㈱貴船インスペクションへ調査依頼をいただくことになりました。
大規模修繕後も続く漏水の原因
多くの建物所有者は、漏水が発生した場合、目に見える劣化箇所を修繕すれば問題が解決すると考えがちです。しかし、実際には漏水の原因は複雑で、表面的な補修だけでは根本的な解決に至らないケースが少なくありません。
この案件でも、屋上やバルコニーの防水工事、外壁のシーリング補修など、一般的な漏水対策が講じられていました。にもかかわらず、漏水が継続していたということは、真の原因がこれらの箇所にはなかった可能性が高いのです。
難度の高い漏水調査が必要な理由
漏水の原因特定は、見た目の劣化状況だけでは判断できません。水の浸入経路は複雑で、雨が降った時の風向きや建物の構造、施工時の微細な欠陥など、多くの要因が関係しています。
特に集合住宅では、複数の住戸が影響を受けることもあり、どの箇所からの漏水なのかを正確に特定することが重要です。不正確な原因判定は、無駄な修繕工事につながり、結果として多大な費用と時間を浪費することになります。
㈱貴船インスペクションの調査アプローチ
このような難度の高い漏水問題に対して、貴船インスペクションは詳細な現地調査と専門的な分析を実施します。既に実施された修繕内容を踏まえ、未だ対策されていない箇所や、施工不良の可能性がある部分を丁寧に検証していきます。
漏水の真の原因を特定することで、効果的で経済的な修繕計画の立案が可能になります。
調査で使用した専門機器と手法
この案件の漏水原因を特定するため、複数の最新調査機器と手法を組み合わせて対応しました。
赤外線サーモグラフィを用いることで、表面温度の微妙な差異から水分の存在箇所を可視化しました。また、水分計測機器により、建材内部の湿度レベルを正確に測定し、漏水が浸透している深さと範囲を把握することができました。
高解像度内視鏡カメラを活用して、目視では確認できない壁内部や隠蔽部分の状態を詳細に観察しました。さらに、散水試験を実施することで、実際に水をかけながら浸入経路を特定し、どの箇所から水が侵入しているのかを確認することができたのです。

原因特定から修繕実施まで
これらの調査結果をもとに、漏水の真の原因を特定することができました。その後、オーナー様に対して適切な補修方法をご提案し、弊社が修繕工事を実施している最中です。
このケースは、漏水問題の解決には、表面的な修繕ではなく、専門的な調査と根本原因の特定がいかに重要であるかを示す好例となりました。



